みなさんもご存知のドクターG徳田安春先生とのchoosing wisely(医療の賢い選択)プロジェクトで感染症の以下の項目の日本語訳を出させていただきました。
以前お伝えした、抗菌薬適正使用のひとつの重要な側面です。 抗菌薬適正使用といえば風邪に対する内服抗菌薬のイメージが強いかもしれませんが、この点眼薬も日本に限らず世界でも湯水のように出されています。みなさんももらったことがあるのでは?
ところでchoosing wiselyというのをみなさんも知ってください。
これは2011年には始まったのですが、アメリカ内科医学委員会(英語版)が創設したABIM財団(英語版)によるもので、60以上のアメリカの専門機関が、不要で無駄であるばかりでなく、有害でさえありえるような治療介入を一覧にしています。今は、全世界に広がっていて、日本でもその動きとなりました。その中心が徳田安春先生で、岸田も参加させていただいています。
「その検査・処置・薬必要ですか?」は患者さんも学ぶ時代です。
なぜなら、患者さん自身にそれで害となることがそれなりの頻度であるからです。
以下【ピンクの目に対する抗菌薬 ― 必要なとき、必要でないとき】からの引用
<抗菌薬は有害になりえる> 抗菌薬は、目にかゆみやチクチクするような痛み、ヒリヒリするような痛み、腫れ、充血を起こすことがあり、涙が増えることもあります。中には、アレルギー反応が出る人もいます。 <抗菌薬は医療費の無駄遣いにもなりえる> ジェネリック抗菌薬の点眼剤や軟膏は、12ドルから60ドル(日本円で約1,300円〜6,500円)かかります。新しい薬やブランド薬品であれば、130ドル以上必要なこともあります。さらに、もし抗菌薬に耐性のある感染症にかかっていたとしたら、追加の診察や高額な薬が必要になります。」
下の写真は本文とは関係ありませんが
コンサルト先の病院で見つけた、医療者の感染対策強化のためのポスターです。
このように医療者・非医療者みんなで知恵を絞って、
感染症に日々興味を持つようにして頑張っていくことが大切と思います。