医学出版が出しているレジデントという月刊誌の1月号で”かぜ”を担当させていただきました。かぜをテーマにした特集は最近いろいろ出ていてうれしいですね。自分以外の多くの人がかぜに関して熱く語るようになったのは本当にいいことだと思います。自著、誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 重篤な疾患を見極める!も多くの方に手に取っていただきありがたいです。
さて、構成など内容ですが、基本的には自著の気道症状編の分類に基づいていますが(1~4)、自著ではあまり詳しくは述べていない切り口を追加しました(5~12)。といっても裏ワザ!とか奇をてらった新しい切り口を!ということはあえてせずに、極めてシンプルなものにしました。
特集●“かぜ”くらい診られますよ って本当ですか? 1. かぜとは? 典型的風邪型(咳≒鼻≒喉)/岸田直樹 2. はな症状が強い場合(鼻>咳,喉)/永田理希 3. のど症状が強い場合(喉>咳,鼻)/川島篤志 他 4. せき症状が強い場合(咳>鼻,喉)/佐藤泰吾 他 5. やや遷延する咳(3 週間以上続く咳)/亀井三博 6. 小児のかぜ診療の特徴とピットフォール/荘司貴代 7. 妊婦・授乳婦のかぜ診療の特徴とピットフォール/柴田綾子 8. 高齢者のかぜ診療の特徴とピットフォール/藤田崇宏 9. かぜとインフルエンザ(抗インフルエンザ薬のエビデンスと使い方)/具 芳明 他 10. かぜに使う西洋薬の種類とそのエビデンス/上田剛士 他 11. かぜに使う漢方薬の種類と使い方/小池 宙 12. かぜの予防に関するエビデンス/藤谷好弘
原稿を各執筆者に依頼して手元に来た時に、素直に感じたのは、みんな松岡修造なみに熱いな…、ということでした。すでに自著もあるし、かぜの特集もいろいろ出てきましたし、奇をてらった新しい切り口にはあえてしませんでしたのですごく似たもになるのかなと思ったのですが、決してそうではなく、かぜに熱い自分でも予想以上の熱さを各項で感じました。あっ、決してあつ苦しいではありません。。。似た切り口なのに臨床経験を踏まえた著者たちの独自のreviewとなっており、自分自身も勉強になりました。
ということで、この特集はレジデント(研修医)だけではなく、風邪診療にかかわるメディカルスタッフのみなさまがさらに勉強したいという教材としてぜひご利用ください。著、誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 重篤な疾患を見極める!知らなくても大丈夫です。
岸田の思いとしては、ぜひこの”かぜ”に関して医師以外のメディカルスタッフも熱く語って発信してくれるのを願っています。
写真は岸田のかぜの三種の神器です。えっ、三種ないって???
岸田のかぜの三種の神器は 1.みかん 2.ハイチュウ 3.何もしない
です。
みかんのすっぱさで鼻水とまります(漢方の五味子と同じ理由です)。
病院ののど飴よりもハイチュウや蜂蜜入りの市販の飴が美味しくてよいです。
蜂蜜には咳を抑える効果がまあまああります。
辛ければ薬のみます(漢方を中心として一部西洋薬も)。
なぜって??? それは特集をご覧ください。